紡ぎサル、ふたたび

 
編んでます編んでます。
Ravelympics用のマフラはちやんと進んではゐる。
現在244段め。そこで糸が尽きてしまつたので、夕べまちつと紡いでみた。
単糸を紡ぐのはだいぶ早くなつたけれど、なぜか双糸はそれほどでもない。むう。
 
夕べ双糸にして、今朝撚り止め。乾かしてゐる最中、これといつてすることもないので(いや、家の中片付けるとか、いろいろあるんだけど)、どうせ毛はあまるし、だつたらやつてみたいことがある。
 
Cabled Yarn。
 
日本語だとなんと云ふんだらう。「綱状の糸」?
 
どうなつてゐるのかずつとわからず仕舞・調べず仕舞だつたが、先日もちよこつと書いた雑誌_Spin Off_は今年の春号に、撚りあはせの効用などと一緒に掲載されてゐた。
 
これまで手紡ぎの糸は単糸か双糸、それ以上の展開はあまり見たことも聞いたこともなかつた。当然手紡ぎだつて3 plyや4 plyがあることは知つてゐるし、ないことはないのだらうとは思つてきた。単に自分のまはりで見聞きすることがなかつたといふだけのことである。
 
そんなわけで、実際にやつてみた。
 
My First Cabled Yarn
 
毛はLorna's LacesのRovingはTahoeといふ色合ひ。ターコイズブルーから紫のグラデーションで、そのうち青の強い部分だけとりだして紡いでみた。
まづは普通に単糸をS方向に紡ぐ。雑誌には「すこし撚りの甘いくらゐの方がいい」みたやうなことが書いてあつた気がするが、きちんと読んでないのでそこは無視。
つづいて双糸をZ方向に紡ぐ。ここまではBosworth Midiで紡いだ。双糸はできた後もう一度撚りをかけるとよいと書いてあつたので、これはすなほに実行。
最後に、双糸同士をS方向に撚りあはせる。Bosworth Maxiで紡ぐ。
Cabled Yarnのできあがり、である。
 
丁度マフラー用に双糸にした糸もあるので、比べてみた。
太さはほぼ同じに見える。撚る本数が多いせゐかCabled Yarnの方が太さがそろつて見える。
触るとCabled Yarnの方があきらかにかたい。双糸の方はふはりとやはらかい感じ。まあそれは自分がさういふのが好きだからさういふ風に紡いでゐるから、といふのもある。
Cabled Yarnの方が毛玉とかできにくさう。これは実際に使つてみないとわからないけど。
 
よくくつ下や手袋を編むのにCabled Yarnで、などと書いてあるのを見かけるが、なるほど、くつ下や手袋の仕様(使用、ではない)に向いた強い糸である。
手袋、か……。いいかもしれないな。あまつた毛の量からいつて、ミトンとか、いいかも。
 
My First Cabled Yarn
 
針は0号。
うーん、ミトンは実はEZのMitered Mittensにするつもりなんだよね。
さうするとまちつと太い方がいいなあ。
 
ここのところ、紡ぎからはなれてゐたけれど、またぞろ「サル」がもどつてきた予感。
 
 

Ravelympic 途中経過

 
どうやら、「自分にとつてchallengingなものに挑戦する」といふ趣旨はやつがれの誤解だつたらしい。
ま、いつか。

といふわけで、あと五十段も編めばいいかなあといつたところ。
そこで糸がつきてしまつたので、紡いで撚り止めした、と。
あとは編んで整形するだけ、と。
 
自分で紡いだ糸は、やはり編みにくいと思ふ。市販の糸と比べたら雲泥の差だ。
撚りは均一ぢやないし、太さもまちまちだし……。
つて紡ぎはじめてどれくらゐたつの、とつつこまれさうだが、まあほんたうのことだから仕方がない。

なのに、編んでて楽しいといふのは、これはもう「自己満足」の極みとしか云ひやうがない。
ああ、やだやだ。
 
と、思ひながら、うきうきと編んでゐる。