編まぬつもりだつたものを編んでみる

 
膝掛けを編むことはないと思つてゐた。
膝から落ちやすいといふのがその理由だつた。
おなじ編むならスカートを編んだ方が防寒にはいいんぢやないか。
さうも思つてゐた。
 
「おしゃれ時間。の手編み(asin:4391630648)」を見てゐたら、ガーター編みの膝掛けが掲載されてゐて、「編みたい」と思つた。
最初はダイヤタスマニアンメリノで編むつもりだつたが、店頭で見たところ、どうも色合ひが鈍い。プリンセスアニーを見たら、かぼちや色とcheautrueseとでも呼びたいやうな明るい黄緑色の毛糸が並んでゐて、これで編むことにした。
 
ガーター編みだからかんたんか、といふと、途中で裏目に変はるので、かなり時間がかかつた。毛糸自体もヴェストと同じくらゐの量を消費した。
「……完成しないかも」と思つたことも一度ならず。
 
しかしまあ、編んでゐればいつかは仕上がるわけだ。
 
Blanket
 
失敗した点は、色選び。毛糸同士で見てゐるときれいなのだが、ガーター編み二段づつをはなれたところから見ると、なんともdullな色合ひになる。せめてもう少し幅がほしいところだ。
 
実際に使つてみると、これがなんともいい。ガーター編みなのでちよつと厚みがあるとはいへ、一枚布があるだけなのに、あるとないとは大違ひだ。
対角線で半分に折つて肩に羽織ると、これがまたあたたかい。折ることで層ができるからだらう。手触りもふかふかして気持ちいい。
 
いやー、編んでみるものだねー。
 
といふわけで、次なる膝掛けを、と野望に燃える新年なのであつた。