この秋冬の決定版

 
といふと大袈裟かもしれないが。
ここのところ編んでゐたくつ下がやつと編み上がつた。
写真は明るい時に撮るつもり。
合太ていどのウォッシャブルメリノの毛糸を3mmの輪針で編んだ。編んでる最中は、毛糸のすばらしさにうつとりしたり、でもなんとなく色合ひがdullな感じで実はたまに「……ちよつとヤかも」と思はないでもなかつたのだが。
編み上がつてみたらこはいかに。
ちよつとしつかりめの編み地のわりにふかつとした履き心地が最高だつたりして。
こりやこの秋冬は下手するとこればつかり履いてるかもしれないぞ、と、思つたわけだ。
 
ちなみに今回編みはじめ以外はほぼすべて外出時に編んでゐるので、最後履き口をどうするかしばし悩んだ。つま先から編んでゐるので、編み目を止めるわけだが、いつもなら一目ゴム編みか二目ゴム編みにするので、最後はゴム編み止めにする。
しかし出先である。とじ針を取り出すのはどうかなあ。
といふわけで。
最後は表目4目裏目3目のゴム編みにし、止めはRussian Bind-offにしてみた。
わかりづらいがこんな感じ。
 
Applying Russian Bind-Off
 
止め始めはちよつときついかと思つたが、仕上がつてみたらさにあらず。案外いい感じである。
Russian Bind-offは、裏メリヤス編みで二目一度し、その時にできた編み目をすこしゆるくしておいて左の針に戻す。以下、裏メリヤス編みの二目一度から最後まで繰り返す止め方。元々はレース作品の止めに用ゐたりするらしい。
 
これまでゴム編みの止めはゴム編み止めでなければ、と思ひ込んでゐたが、ひとつ思ひ込みがなくなつて喜ばしい。
試してみないとわからないことつてあるんだなあ、と、くつ下を編んでゐるといつも思ふ。