Tie one one 開始

天気が悪いといふ予報、さらに Entrelac Vest はなんだか中途半端なところにさしかかつてゐる。このままでは荷物がやたらと増えさうな予感。

といふわけで、昨日突如思ひたつて作り目をした Tie one on を通勤の友にする。

使用糸は ROWAN KidSilk Haze の Dewberry。針は六号で編んでゐる。編み図とほりにするなら七号だらうが、個人的に六号の方が好きなので。

KidSilk Haze を使ふのははじめて。これまでずつと使ひたいと思つてゐたのだが、「高価である」「モヘアである」といふ理由で避けてきた。
今回 geburtstag といふことで買つてしまつた。さう考へると安い買ひ物であつたやうな気になる。

しかし、やつがれ程度の技術ではこの糸をうまくあやつれないのかもしれない。
まづ作り目からして難航した。
糸自体にぬめりがあるからか、あるいはモヘアといふのはさうしたものなのか、はたまた作り目の方法が悪いのか(今回は裾が2-3 rib といふことで、Twisted German Cast On を使用)、五号棒針二本で作り目をしたのだが、最後片方の針をはづすことができないのである。
作り目がきつすぎたのかもしれないが、しかし、こんなことはめつたにないんだがなあ。
結局、二本の針から全ての目をはづして、後から目を拾つた。まあこれはそんなに大した作業ではなかつたからいいが。

モヘアは後からほどくことができない(あるいはできてもかなり気を遣ふ作業な)ので、作り目の段階から気をつけて気をつけて編んでゐるのだが、どうにもなあ……。

やはりやつがれにはこの糸は早かつた、としみじみするが、もうはじめてしまつたものはどうにもならない。

そんなわけで、現在 Drop Stitch Pattern に入つたところ。二段目以降はかなり快調に編めてゐたのだが、ここにきて伏せ目をするのがまた大変なことに気がつく。一つ前の目に針を入れやうとしても、目がきつすぎて針が入つていかないのである。
これも糸の特性なんだらうかなあ。
仕方がないので、一つ前の目をすこし抑へるやうにして次の目を編み、しかる後に伏せ目をしてゐる。

ところで、明日突然東京は表参道の書斎館へ赴くかもしれない。さうしたら Tie one on を持つていつて Knit In Public と洒落込むつもりである。なんといつても明日は World Wide KIP Day でもあることだしね。
このあたりにはとんと不案内なので、どこか KIP に向いた喫茶店なりカフェなりをご存知の向きがあつたら教へて下さらないだらうか。
ま、書斎館のカフェで編む、といふのも一興かもしれないが。