編める人間には肩身が狭い

 
といふわけで。
KNIT OUT TOKYO 2005に行つてきた。
これがほぼ開場直後のやうす。
KNIT OUT 会場直後のやうす
 
二階から見下ろした感じ。
既にかなり座席が埋まつてゐるのがわかるだらうか。
 
去年と同じくファッションショーのステージが設へてあつて、その前の座席に座つて思ひ思ひに編んでゐる人もゐたが、それはどちらかといふと編める友達とつれだつてやつてきたやうな人々で。
やつがれのやうに一人で行つた人間がそこで一人で編むなら家で編んでた方がいいわけで。
 
そんなわけで、ちよこつとテーブルに混ぜてもらつて、若い女の子にかぎ針編みを教はつみた。
同じ席にはお母さんと小学生の女の子がゐて、お母さんはかぎ針編みで花のモチーフを、女の子は棒針編みでリストウォーマーを編んでゐた。
女の子は小学校の五年生といつてゐたかなあ。あみものははじめてなのださうである。なんでもやりたがつたけどお母さんはあみものをたしまなまいとのこと。それでこの催しのあるを知つてつれてきたのだといふ。お母さんはお母さんで、女の子のおばあちやんが編んでくれた花のモチーフを編めるやうになりたかつたのださうである。
 
なんかね、時々女の子が自分で編んだ編み地を見て、「楽しい!」とか「こんなにかんたんにできるとは思はなかつた!」とほんたうに嬉しさうに云ふのを聞いてゐて、「ああ、ここに来てよかつたなあ」としみじみしたよ。
さうだよね、編み物つて、楽しいよね。
 
この女の子、TV局かなにかからインタヴューされてゐた。こどもは絵になるものね。
 
しかし、なにせものすごい大盛況である。
二時頃の会場の様子
 
大画面の前に待ち行列ができてゐる
 
列が長い長すぎる
 
上の写真は午後二時頃撮つたものだが、特に下の方、列ができてゐるのがわかるだらうか。わかりづらいが、大画面の前に並ぶ人々がゐる。列の最後がほとんど右端の壁に近づいてしまつてゐるのがわかるだらうか。
これ、待ち行列なのである。
 
基本的に、丸テーブルを囲むやうにしてみな座り、中にひとり編み方を教へてくれる人がゐて、各自編み進めていく。
このテーブルの席にもう空きがないのである。
 
なんだかこれを見てて居たたまれなくてねえ。
だつてやつがれ、編めるわけだし。
そんなわけで早々に退散した。
たれかと連れ立つてきてゐれば、ステージ前の椅子にでも座つて編んでたかもしれないけどねえ。なんといつても今日は去年とちがつてあたたかかつたし。
 
こちらが会場で配られてゐた袋。
KNIT OUT の紙袋
 
今年は棒針編みとかぎ針編みとあつて、取つ手が緑色だと棒針が、白だとかぎ針が入つてゐる。
 
中身はこんな感じ。
袋の中身
 
編み方の説明書が一枚と、KNIT OUT の案内が一枚、それに毛糸だまが二つとかぎ針が入つてゐる。編み方の説明書に出てゐるのがネット編みのマフラ・ニット帽だつたので、会場で編んでみた。
 
かぎ針はKNIT OUT 特製
 
かぎ針は去年の棒針と同じくKNIT OUT特製。今年の棒針は去年のものと同じだつた模様。
 
かういふイヴェントはほんたうにありがたいし、来年もあるといいなあと思ふ。
ただ、経験者にももちつと居心地がいいといいなあ。
それとも経験者はお呼びではないのか知らん。
やはり「なにも知らない女」の方がいいつてことかな。