強い踵を求めて

 
ひとりが好きである。
あるいはひとりでできることが好きである。
 
たとへばあみものがさうだし、読書もさうだらう。
観劇だけはひとりではどうにもならないが、しかし見に行くときはひとりでも問題ない。
 
そんなわけで、長らく knit-along といふものに参加したいと思へどもせずに来た。
だつてひとりで編むのが好きなんだもの。
 
だが、まあものはためしといふ話もある。
そんなわけで、Jaywalker Knit Along に参加することにした。
Jaywalker は2005年9月の MagKnits で紹介されたくつ下で、Grumperina こと Kathy がデザインしたものである。
実はやつがれ、もうせんこの Grumperina の weblog が好きで好きで。おばあさま・ご両親への贈り物を編んだりする話が特にいい。デザインも Jaywalker はもちろん、sharfik といふおとうさまへのマフラがまたいいんだ。いつか編みたいと思つてもう毛糸も用意してあるのだが……まだはじめてゐない。
 
ま、それはともかく。
そんなわけで、進捗状況は英文weblogに書いてゐるのだが、こちらにもちよこつとだけ。
 
Jaywalker in Progress
 
まだ片方はじめたばかり。丁度踵のまち(heel gusset と書いた方がわかるだらうか)が終はつたあたり。ここのところ踵は引き返し編みばかりだつたのと、使ふ毛糸が合太から並太だつたのとで、なかなかすすまない感じ。
 
しかし、このくつ下、とてもいい感じ。男性用にも女性用にもいいし、ジグザグのパターンと段染め糸が実にしつくりときている。でも多分単色の毛糸でもいい感じになるはず。
 
ところで今回ちよつと気になつてゐたのが踵の強度である。
ダイヤミュゼファインを使つてゐるのだが、この毛糸、かなり細いのである。220g/40g くらゐかな。以前この毛糸でくつ下を編んだことがあるけれども、現在ではだいぶフェルト化してしまつてあまり気にならない。でも編みあげたばかりの時は、「……これで大丈夫なんだらうか」と思つたものだつた。この時は引き返し編みの踵だつた。
 
そんなわけで、今回、踵のまちに入るまで表を編む時にすべり目1表目1のパターンをくりかへしてみた。
わかりづらいかとは思ふが、こんな感じ。
 
踵部分
 
うーん、まちの減らし目をするあひだも続けるべきだつたかな、とも思ふが、ま、とりあへずこんな感じで。
 
毛糸が細いのでなかなか進まないが、何足も編みたくなるやうなくつ下であることはまちがひない。実際、knit-along の主催者はすでに6足だか7足だか数へられないくらゐ編んでゐるさうである。