Tat-Out!

 
上京したので、前から気になつてゐたところへ行つてみた。やつがれにとつては「観世能楽堂のあるあたり」にある Tabela へ。
さう、土曜のランチタイムにニットカフェならぬ手芸カフェを開催してゐるといふカフェレストランである。
 
ひとりで行つて、チャイとサバランを頼み、「ベスト・オブ・ドッキリチャンネル (ちくま文庫)」を読み乍らもくもくと結びつづける。
 
さう、どうも今ひとつ「交流の場」としては機能してゐないやうである。
 
理由のひとつは禁煙席が半ばブースのやうになつてゐるせゐだと思ふ。
店の中央にあるテーブルはすべて喫煙席。壁際に四人掛けくらゐのテーブルが三つくらゐならんてゐて、これが禁煙席でテーブル毎にしきりがある。
 
どうやらこの禁煙席に編んでゐる人がゐたやうだが、店に入つたばかりの時は気がつかなかつたし、気がついたとしてもブース状態では「まぜて」とはチト云ひにくい。
 
これはあくまでもやつがれの考へなのだが、ニットカフェといふものはある種交流の場なのだと思ふ。編み物に限らず手芸は基本的に個人的なものでひとりでするものといふところがある。それを持ち寄つて情報交換したり互ひの作品をみせあつたり、あるいはただ単におしやべりしたり、さういふのが楽しいのではなからうか。
 
しかしあの店の作りではそれはむづかしからう。喫煙家でも自分の毛糸に煙草の匂ひがしみつくのは厭ふだらうし。
 
あとは、たれかが音頭をとる必要があるかも知れん。
 
うーん、やはりひとりで楽しく編んだり結んだりしてればいいのかな。
でもこちらを拝見してるとなんだか楽しさうでな。
 
ちなみにサバランはオレンジがあしらつてあつてすつきりさはやかな味はひが新鮮だつた。チャイには丁字かなにかが入つてゐたやうで大変香しく、香りを楽しみつつ一緒に出てきたはちみつをくはえて飲んだ。自宅でも久しぶりに丁字とかニッキとか入れてミルクティーでも入れるかなあ。