過去に編んだもの

 
ここのところ、以前編んだくつ下をひつぱり出してきて履いたりしてゐる。
たとへば昨日はRegia Cottonで編んだくつ下を履いてゐたし、これを打つてゐる今は「Folk Socks: The History & Techniques of Handknitted Footwear」の一等最初に出てゐる脚の部分が二目ゴム編みのくつ下を履いてゐる。
 
この二足は、「ここのところあたたかい日もあるから」といふ理由で出して来たものだ。Regia Cottonは綿・毛・化繊の混紡で、履き心地はさらりとしてゐる。これからしばらく履けさうな感じだ。履き口から編み始めて、踵はStrongさんといふ人の編み方で編んだ。あとはまあ普通の編み方かな。この踵の編み方はこのくつ下以外ではしたことがない。まちが大きくなりすぎてゐるので、いつかリヴェンジしたい編み方の一つ。
 
今履いてゐるくつ下はカシミヤと毛の混紡で、200m/50gの中細毛糸である。確か二号棒針で編んだと思ふ。くつ下編みをはじめてわりとすぐに編んだものだが、案外ていねいに編めてゐて、今回びつくりした。地は薄いのにあたたかい。いいくつ下になつてゐる。これで強度に不安がなければ外に履いて行きたいやうな臙脂色のくつ下だ。
 
なんでもさうだけれど、編んでみて使つてみて洗つてみて、としばらくたたないとわからないことつてある。編み方なんかもあらためて見て「あら、ちやんと気をつかつて編んでるぢやん」なんて思つたり。
何を隠さういい加減が服を着て歩いてゐるやうなやつがれなので、実は自分の編んだものをあまり信用してゐなかつたりする。
今履いてゐるくつ下を見て、「なんだ、やることやつてるぢやん」と少し安心した。

……ま、いつでもさうとは限らないがな。