Having Fun as the First Time

　
三週間ほどかかつてしまつた。
　
　
編み方: 特になし
使用糸: Lorna's Laces Shepherd Socks Old Rose colourway
使用針: 2mm 80cm輪針
作り目: 12目 Magic Cast-on 72目まで増目
履き口: 表4目裏4目のゴム編み Russian Bind-off 80目
踵　　: WRAPの引返し編み
完成日: 2006/08/23

Lorna's Laces Shepherd Socksを使ふのはこれがはじめて。2mmの針で編んだら9目/2.5cmとかになつてしまつてあら大変といふ感じだつたが、色のおかげもあつてどことなく上品なくつ下にしあがつた。
Lorna's Lacesのこの毛糸は、「Almost Solid」と呼ばれることもあるタイプで、一見一色に見えるが実は部分的に染めむらみたやうなものがあつて、これがまたおもしろい効果を生んでゐる。
この毛糸、とても気に入つた。編みやすいし、糸が細くて繊細な作品を作れると思ふ。
　
ここのところ「メリヤス編みのくつ下」に惹かれてゐて、でもただメリヤス編みだけでは途中で飽きてしまふのではないかと思ひ、脇に縄編みを入れてみた。縄編みは古いパターン集から半分にわかれる八目の模様を選んだ。
まあ「オリジナル」と云つて云へないことはないけれど、うーん、やつぱりちがふよな。
かういふ時にかの「EZ」が「unvent」とか「unvention」とかいふ便利なことばを用意しておいてくれてゐるわけだが……うーん、さういふのもおこがましいなあ。
　

　
メリヤス編みがひろがりすぎるかぁ……とほほ。
　
それにしてもなんでこんなにくつ下ばかり編んでしまふのだらう。
よく、なにごとも最初の一度が一番たのしくうれしくて、あとは段々たのしさもうれしさも減つてゆく、といふやうなことを云はれる。
しかし、どうもくつ下編みの場合はそれがないやうに思ふ。
確かに、はじめてくつ下を編んだ時そしてそれを履いた時の新鮮さは今はないかもしれない。
でも、毎回編み始めると「ああ、やつぱりくつ下編みは楽しいなあ」と思ふし、編み上がると妙にうれしい。それを履いてみてぴつたり編めてゐるとこれがまたうれしい。
自分はひよつとしたらバカなんぢやないか。それくらゐ毎回毎回なんだか同じことを考へてゐる。
　
理屈つぽいことを云ふと……つてこれは何度も書いてゐるけれど……円周の短い輪編みをするのがとても性にあつてゐて、あちらこちらに持ち歩けて、真夏の蒸し暑い時期でもウール100%の糸で編める。そのうへ毎回同じものを編んでゐるやうでゐて毎回なにかしらちがふ。
そんなところが気に入つてるんだらうなあ。
　
今後も縄編みの入つたくつ下を編んでみたい気がするが、モバイルニッティングには向かない。今回も縄編みをするたびにバスの中で緊張しながら編んでゐた。まあそれはそれで楽しかつたけれど、でもメタル素材の針はそれでなくてもすべりやすいしね。
　
さうさう、やつがれ、縄編みする時には縄編み針を使はない。まあモバイルニッティングの場合は縄編み針を使ふのはかへつて面倒といふ話もあるのだがね。