試しにひとつ

 
昨日、原毛を仕入れてきた。
これでしばらくはなにも必要あるまい。
 
そのうちのひとつで早速試し紡ぎ・試し編み・試しフェルト化してみた。
そのままの色のロムニーをかぎ針用にいつもと逆に紡いだ。かぎ針は写真にあるやうに8/0号を使用。
 
Homespun Crochet Experiment before Felting
これが編んだ直後。
 
Homespun Crochet Experiment after Felting
これが洗濯機で洗つて乾いた後。
 
もう一度くらゐ洗濯機でまはすかなあ、と思ひながらも、「ま、これくらゐでいいかなあ」と思つたり。だいたい頭頂部と頭の周りは2割5分から2割2分5厘ほど縮んでゐる。縦はほとんどといふか全然縮んでゐない。編み地も見たところあまりフェルト化したやうには見えないんだよね。でも端糸をそのままにしてゐたらこちらはかなりフェルト化した感じ。
 
実は先月、ふたつばかり展示会に行つてきた。
ひとつは「糸紡ぎの仲間 みんなと見せ合いっこの会」、もうひとつは「羊工房masako 作品展」。
どちらも最初は行かうかどうしやうか悩んでゐたのだが、行つて大正解だつた展示会である。
 
「糸紡ぎの仲間 みんなと見せ合いっこの会」へ行つた頃は自分ではまだまつたく紡げなかつた。よつて見るべきところもよくわからぬまま、他の人がスピンドルで紡いだ糸・その糸で作つた作品を拝見した。展示品は触ることもできて、しかもチャルカまでちよこつと使はせてもらつたりして、実に楽しかつた。なんといつても展示会場に一歩足を踏み入れた瞬間、ほわ〜つと幸せな気分になつたほどである。
ここで、「やつぱり羊の毛の色そのままつていいよね」と同行者と語り合つたりした。
その思ひが強くなつたのが「羊工房masako 作品展」である。
中に、かぎ針で編んでフェルト化させた帽子があつた。ちよつと山登りする人がかぶるやうな帽子で、これが大変気に入つた。
これをなんとか自分で編めないものか。
 
masakoさんの展示会にあつた帽子にはワンポイントがあつた。ちいさな羊がぽつんとついてゐたのである。これが実にかはいくてな。これはさすがに作れないなー、と思ひつつ、とりあへず試し編みをしてみたのだつた。
_Spin It (ISBN:1931499365)_ にもかぎ針で編んだ帽子をフェルト化させる作品が出てゐて、参考にしながら作つた。本には糸の紡ぎ方について細かく説明があつたが……うーん、今のやつがれにはムリかも。でも糸は本にあるとほり撚り止めせずに編んでみた。
 
まだまだ紡ぎ方にはいろいろと問題があるので「さぞかし編みにくからう」と思つてゐたが、それほどでもなかつたのはやはりかぎ針用に紡いだ糸だからか。
さうだよな、自分で紡げばS撚りもZ撚りも好きなやうに選べるわけだ。
かぎ針編みをする人は手紡ぎを覚えるといいかも。