糸(もどき)増殖中

 
あたりまへのことなのだが。
糸(もどき)が増殖中である。
 
最初とその次に作つたもうこれ以上どうしやうもない糸もどきはともかくとして。
その後の糸(もどき)についてはなんとかしなくちやなあ。
 
しかしどうしたものかのう。
 
迷つた時はとりあへず本などぱらぱらとめくつてみる。
たとへば _Homespun Handknit (ISBN:0934026262)_。これはEZことElizabeth ZimmermanのWearable Art Socks目当てに購入した本。ほかには題名のとほり手紡ぎの糸を編んだ帽子やミトンやくつ下等が掲載されてゐる。
これを見ると、「うーん、やつぱり、帽子、かな?」と思つたり。
 
あるいは _Spin to Knit (ISBN:1596680075)_。こちらは市販の毛糸と手紡ぎの毛糸を組み合はせた作品が多い。著者は紡ぎ車での紡ぎをもつぱらにする人なのださう。どうも肘が悪くてスピンドルは向かないらしい。ではスピンドルについてはなにも言及がないかといふとそんなことはなくて、ちやんと本作りを手伝つてくれる人がゐたやうだ。
市販の毛糸と手紡ぎ糸とを組み合はせるといふのは実によいと思ふ。だつてセーター一枚分を紡がうとしたら気が遠くなつてしまふものな。スピンドルでもセーター一枚くらゐは紡げる、といふ話はよく聞くのだが、しかし、一日に25gが精々といつたところだとすると、500g必要な場合は糸紡ぎだけで20日もかかつてしまふ計算になる。双糸にしやうとしたらさらに時間が必要だ。なんだか糸を紡ぎ終へた時点で満足してしまつて編みはじめるところまで行かないやうな気さへする。
その点、市販の毛糸を組み合はせることができれば、編み始めるまでにかかる時間が軽減されるわけだ。
問題は、市販の毛糸と組み合はせるならやはりそれなりの糸を紡げないといかんだらうなあといふ点だ。すなはち今のやつがれにはムリ、といふことである。まあスラブ系の糸を使へばひよつとしてひよつとしないこともないかもしれないけれど、しかし……やつぱりどーよ、と思ふのである。
 
え、紡ぎ車を導入すればいいぢやんつて?
その話はまた次の機会に。
 
いづれにしても、先日紡いだポロワスくらゐはせめてなにかにしたいなあと思つてゐるのだが。
うーん、ほはほはして気持ちいいし、襟巻系でもいいだらうか。