Mindless Knitting

 
あの子が振つてゐた
 
編み物をしてゐると、どーしても編み図とにらめつこしながらでないと編めないとか、段数目数をきつちり数へながらでないと編めないとかいふものがあつたりする。
それとは反対のものとして、「Mindless Knitting」がある。すなはち「な〜んにも考へずに編める」もの。
 
この写真もその一つ。毛糸はスピニングパーティー買つた恵糸やさんのカシミア。使用針は0号。作り目は90目。
 
今まで使つた中で一番細い糸だらうと思ふ。ほんたうは二本取りにするつもりだつた。だが、現在職場でなぜだか襟元だけ寒いといふ現象がある。それではここは薄いスカーフだらうといふことで一本取りで編み始めたのだが。
 
失敗だつたかもしれない。
少なくとも、「寒いうち」には仕上がらないだらう。多分。
今やつと五センチあるかどうかだもの。
 
しかし、なにも考へずに編めるので、ちよこちよこ進んではゐる。
 
ただのガーター編みなのだが、それではつまらないので、ちよこつとだけ遊びを入れてゐる。 
真つ赤なスカーフ-to-be
 
写真ではわかりづらいかもしれないが、端五目の手前に増やし目と減らし目を入れてゐる。ほんたうは端五目をシェットランドレース風のエジングにしたかつたのだが、それは断念した。カシミアの強度に不安があるといふのも理由だが、それやつちやふと「Mindless Knitting」にならなくなつてしまふ場合があるからだ。
 
こんなことしてるんだつたらほかのものちやんと仕上げろや、自分。
と思はないでもないが、Mindless Knitting はなにかないとゐられない体質だから仕方がない、と、日誌には書いておかう。