Magic Loop で同時に一足

 
「Latigoを仕上げろよ」と、内なる自分が告げてゐる。
でもやつてみたかつたんだよ、Magic Loop で一足同時編み。
 
といふわけで、先日ちなぽんさんとお会ひした後、横浜のサナダで購入したナイフメーラで挑戦。
 
Magic Loopで一足同時編み
 
まづ困つたのは作り目。
一目ゴム編みや二目ゴム編みの時はやつぱりゴム編みの作り目で編み始めたい。だが、いつもの方法だと二段ほど平編みをする必要がある。
悩んだ結果、奥に配置するくつ下の作り目を輪針でし、手前に配置するくつ下は途中まで別の針で作り目して、輪にする部分から輪針にうつした。
 
また、編みはじめの数段は、「……片方ずつ編んだ方が楽しいかも」と思ひ、「もう二度と同時編みはしないかも」と思つた。
これまで0号針で編んでゐたためか、今回の1号針だとコードが若干太くなり、そのため扱ひづらかつたせゐだと思ふ。0号針で片方ずつ編んでゐる時は、針の位置をかへる時に針側を持つて押し込むやうな感じで移動できたが、今回はコード側を持つて引つ張るやうに移動させないといけなかつたからだ。
なぜ針側を持たないといけないかといふと、コード側を引つ張ると針先の制御がしづらいからである。針側を押し込むかたちだと針先を気遣ひつつ移動できる。これ、外で編む時にかなり重要。
 
しかし、編み進むうちにだんだん慣れてきて、今はもうすつかり針側を持つて押し込めるやうになつた。それと同時に、「……やつぱ楽しいわ」と思ふやうになつた。
 
輪針一本で編むと、針を持ちかへる必要がない。これが案外大きい。
もちろん、半分ずつ編む時に編み地を移動させたりする手間はあるが、でも右手に持つ針はいつも一緒(すなはち左手に持つ針も同様)。
輪針二本だとかうはいかない。輪針一本の方が「ぐるぐる編む」感が大きい。
輪針一本でくつ下を編むのがいいなあと思ふのは、かういふところかもしれない。
 
今回も、しろまるさんのweblogを参考に編んだ。ほんたうにありがたい。
世にMagic Loopを説明したweb pageは数々あるが、しろまるさんの抜きん出てすばらしいところは「図解」といふところだと思ふ。編み方といふと、つい写真とか最近ではヴィデオとかになりがちだが、でも編み方については「写真」よりも「絵」の方が絶対わかりやすい。たた&たた夫さんでも説明が絵になつてゐるのはさういふことなのだらうと、僭越乍ら思つてゐる。
 
なぜ写真よりも絵の方がわかりやすいかについては、男の編み物(ニット)、橋本治の手トリ足トリについて橋本治自身が語つてゐた。「絵だと必要なところだけ表示できるしデフォルメもきく。写真だと説明に関係のないところまで映つてしまふ」といふやうな内容だつたと記憶する。だから「男のニット 手トリ足トリ」用に何枚も何枚も描いた、といふのだ。
 
ちなみに、写真で説明してゐるweblogで今回参考にしたのはこちら