Dull Socks in Autumn

 
といふわけで、これがこの秋冬の決定版(?)のくつ下。
 
KIWI Socks
 
編み方: 特になし
使用糸: KIWI MultiAutumn
使用針: 3mm 100cm輪針
作り目: 16目 Magic Cast-on
履き口: 表4目裏3目のゴム編み Russian Bind-off 56目
踵  : WRAPの引返し編み
完成日: 2006/08/01
 
すでに書いたことだが、ほんたうに手の加減の均一な人が編んだかのやうな編み地にびつくりである。七割くらゐは毛糸のおかげ、二割くらゐは針のおかげ、残りの一割は運だと思ふ。
やはり「いい毛糸を使ふ」のは正しいことなのかも、と、単純に信奉しさうになる。これもまた書いたけれど、踵の編み上がりなんてほんと、自分で編んだとは思へないくらゐすばらしい。編んでる端から毛糸がふわんとふくらんで穴がかくれてしまふのである。いやほんと、これは毛糸の力だ。
まあ、たまにはいいかなあ。それこそ誕生日とかお盆とか年末とかお正月とか……と、このままだと「日本全国酒飲み音頭」ならぬ「日本全国毛糸買ひ音頭」になつてしまふのでやめておかう。
それに……そんないい毛糸で編んだくつ下なんて履くのをためらつてしまひさうな気がする。
貧乏性だから仕方がない。
 
編んでゐるあひだはこの色合ひに「どよよん」とすることもあつたが、編み上がつてみると悪くない気がするのもふしぎだ。そもそもひとつひとつの色は大変にうつくしいのだ。ひとつひとつの色単色の毛糸がほしいくらゐである。
 
そして、今回新たに試してみたRussian Bind-off。
 

 
これも既に書いたことで恐縮だが、いつもなら二目ゴム編みか一目ゴム編みにするところである。だがそれだと伏せ目にはゴム編みの伏せ目をしたくなる。すなはち、出先ではちよいとむづかしい。そこで、ちよつとirregularなゴム編み(K4P3)にして、Russian Bind-offにしてみたわけだ。
編み上がつた結果には満足してゐる。伸縮性は十分。どちらかといふと今まで編んできたくつ下の中ではぴつたりする方かもしれない。でもこれくらゐのしまり加減がいいやうな気がする。裏目で伏せるのでそれがちよつとしたアクセントになるといふ話を聞いてゐたが、これはさほど感じない。表目の伏せ目よりおもしろいかな、とは思ふが。
 
そんなわけで、これからはつま先から編み始めればほぼ外出先ですべて仕上げることも可能になつたわけだ。今までは最後とじ針を使ふのでこの部分はあきらめてゐた。
 
それにしてもくつ下は結構な数編んでゐるつもりなんだけれども、まだまだ試してみたことのないことが山積みでほんたうに楽しい。
 
などと云ひながら、実は「たた&たた夫の初めてのソックス」をまた編みたいなあ、と思つてゐる。手持ちにJaeger MatchMaker DKもあるし。