イヤな予感

 
まづは戦利品から。
 
Olympus make make and its pamphlet
 
オリムパスのこの秋冬の新作毛糸メイクメイク。なんとも和風な感じの色合ひゆゑに買つてしまつた。色番は7。毛とモヘアの混紡で一玉25gである。
 
さう、イヤな予感といふのはこの「一玉25g」にある。
 
なぜか本邦の毛糸は一玉40gが標準的だ。むかしからある毛糸にはまだ50gのものもあるけれど、いつごろからか毛糸は一玉40g。
これが実に困る。
たとへば300g必要だとしやう。50gなら6玉ですむところ、40gだと8玉必要だ。2玉余分に多い。すなはち2玉分ラベルなりなんなりコストがかかるといふことである。
40gの方が50gに比べてちいさいからあまりもすくなくなるのではないか、といふ意見もあるが、やつがれはこれはかはない。いづれにしてもあまり毛糸は出るのだ。
海の向ふを見渡せば、基本は一玉50gのやうである。中には高価だつたり糸が長かつたりして25g巻きといふのはあるけれど、それにはさうした理由があるものだ。
本邦の40gには理由がない。
 
さう思つてゐたら。
ダルマのカフェシリーズやハマナカのポームである。
一玉25g。
最初に見た時、イヤな予感がした。
ひよつしたらこの先一玉25gが標準になるのではないか、といふ予感である。
25g巻きだと50g巻きの倍の毛糸だまが必要になる。すなはち倍のコストがかかる(正確に倍ではないが)。
それつて、かへつて編み物人口を減らすことになるのでは……。
 
だが。
40gならともかく25gといふのには理由もつけやすいかもしれない。
まづ、あまり毛糸がすくなくなる。また毛糸だまはちいさくてかはいい。ちよつとだけ手作りしてみたいといふ人用にはいいかもしれない。
 
だがこれが標準になると困るのである。
たとへば冬になるとマフラーを編む人が増えるが(これは明らかにさう。行きつけの手芸店には秋冬になると今まで店内で見かけなかつたやうな女子高生やらなにやらが毛糸だまを求めてさまよつてゐるのを見かけるやうになる)、25g巻きだと最低でも6つはほしいところだと思ふ。50g巻きなら3つで済むところを、だ。
それはねえ。ちよつと考へちやふよねえ。
 
ところでこのメイクメイクにはちいさなパンフレットが用意されてゐる。はつきり云つてこれに惹かれたといふ話もある。こものの編み方が六つ掲載されてゐる。
 
Pamphlet of Olympus make make
 
ティーコゼーとポットホルダーはかぎ針編み、ランチョンマットがガーター編みである。
 
Pamphelet of Olympus make make
 
縄編み入りのクッションカバーと大人サイズ子供サイズのルームシューズ。どちらも棒針編み。このルームシューズを編んでみる予定。
それにしてもやつがれの選んだ色の毛糸はひとつもサンプルとして使はれてない。ちよつとさみしい……。

ちなみにこのパンフレットは50円。