いつたいなにが悪かつたのか

 
くつ下を提出したからだらうか。
今日は一日紡いでばかりゐた。
♯いや、編んでもゐたけど。
 
去年はじめた時は全然できなかつたんだけどなあ。
やはり教はるといふのは重要なことである。
♯いや、去年も教はつたんだけど。
 
で、自分ではなにが悪かつたのか感覚的にはわかつてゐる。わかつてゐるんだけど、それがなんなのかをことばにするのはむづかしいのだつた。
なにが悪かつたかについては以前書いた。スピンドルを逆回転させてゐるのはまあ論外として、ほかの二点「原毛を持つ位置が近過ぎる」と「片手で紡いでゐた」も、気がついてなほせばいい話である。
今回「もどき」とはいへ「糸」のやうなものができてゐるのは、なにかもつと今までとちがふ点があるはずだ。少なくとも自分ではあると思つてゐる。
だがそれを説明しやうとすると、「うーん……」と腕組みしたまま黙り込んでしまふしかないのだつた。
 
うまく云へないが、ひとつは「原毛を持つ位置が近過ぎる」と同根の問題点だと思ふ。
引き出す繊維の長さに問題があるやうな気がするのだ。
繊維の長さは羊の種類によつてまちまちで、ひよつとすると個体差もあるのかもしれない。このことをあるていど意識しないと、原毛を持つ位置とか引き出す長さが「紡ぎにくさ」の原因になつてしまふやうな気がしてゐる。
今、以前もらつたメリノのスライバー(多分)を紡いでゐるのだが、メリノは繊維が短いのださうである。すなはち繊維を引き出す長さもあるていど短めになるのだらうし、糸が切れた時に絡ませる時もそこらへんを考慮する必要があるだらう。
 
ほかは……なんなのだらう。
とにかくなにかある。なにかあると思ふのだが、それがよくわからないのだつた。
 
今日は今週紡いでゐた青いメリノを双糸にして撚り止めをかけた。これは編めさう、かな。でも編み地がものすごく斜めになつちまふんだらうなあ。うーん。