編んでゐないわけぢやない

 
今年に入つてから「完成」カテゴリが空のままだが、別に編んでゐないわけぢやない。
去年の九月頃からFlickrを主に使用してゐて、写真をuploadするとそれですんだ気になつてしまつてゐただけである。
 
といふわけで、くつ下をまづ四点ほど。
 
Jaywalker

編み方: Jaywalker
使用糸: Lana Grossa Meilenweit Mega Boots Stretch col 717
使用針: 2.5 mm 100cm輪針
作り目: ゴム編みの作り目 76目
踵  : wrapの引き返し編み
 
二足目のJaywalker。踵以外は編み方とほりに編んだ。……あつつ、輪針で編んだからそこも編み方とはちがふかな。
やつぱりJaywalkerは編んでて楽しいわ。
踵を引き返し編みにしたのは、前回指定とほりに編んだ結果なんとなく踵が大きすぎるやうな気がしたから。今回引き返し編みにしたら、模様の描く曲線と土踏まずの曲線がきれいに出て満足してゐる。
ただ、踵と甲側のギャップを埋め乍ら模様編みもするといふのがやつがれにはちよつと敷居が高かつた。
 
毛糸ははじめて使つたのだが、これ、いい。とつてもいい。
なにがいいつて糸長はほかのくつ下毛糸とそんなにかはわらないのだが、なんとなく糸がふんはりしてゐる。モヘアでも混ざつてゐるかのやうにふはふはと毛が出てゐて編み地もとてもあたたかさうに見える。その割にちくちくするやうな感じもない。洗つてみたらちよつとくたつとした感じになつたが、これはこれでまたよし。
うーん、また同じ毛糸で編んでみたーい。でも入手するのがちよつと手間だし、そもそもほかにくつ下毛糸たくさんあるし……むー。
 
それにしてもJaywalkerはいいなあ。一時編物weblog界を席巻しただけのことはある。
そのうちまた編んでゐるに三千カノッサ
 
Garter Rib Socks
 
編み方: Garter Rib Socks
使用糸: Regia Loop Color Farbe 5771
使用針: 2mm 80cm 輪針
作り目: Magic Loop Cast-on 12目 72目まで増し目 一足同時編み
履き口: 2目ゴム編み ゴム編み止め
踵  : wrapの引き返し編み
 
これは大変好きな色合ひなのだが、人にあげた。
途中、「……やつぱり自分用にしやうかな」と思つたが、「あげたら喜ばれるわよ」と云はれてそのまま贈ることに。まあ相手は手編みの毛糸の靴下のよさを知つてゐる人なのでね。手編みのもの手作りのものをあげるのつてほんたうにむづかしい。
 
Wrong Side of Garter Rib
 
Garter Rib の裏側はこんな感じ。裏もまたいいなあ。
 
実は……これ、編んでゐてそんなに楽しくなかつた。
でも以前同じく編んだGarter Rib Socksを今大変愛用してゐて、とても気に入つてゐる。
Garter Ribはなんの変哲もないゴム編みなんだけど、その「変哲のなさ」が実にいいのである。
どちらかといへば process knitter なやつかれだ。いくらできあがつたものがよくても編むのがつまらなくてはつらい。
つらいけど、やつぱりできあがつたくつ下は「変哲のなさ」が最高なのだつた。
 
次もあげたくつ下。
 
Basket Weave Rib Socks
 
編み方: Basket Weave Rib Socks
使用糸: Inca Tops alpaca wool col.23
使用針: 3mm 輪針 100cm
作り目: Magic Loop Cast-on 6目 48目まで増目 一足同時編み
履き口: 1目ゴム編み ゴム編み止め
踵  : wrapの引き返し編み
 
合太から並太くらゐの毛糸で編んだくつ下が好きである。片方一日で編み上がるしね。これも二日くらゐで編んだ。やつがれのJaeger MatchMaker DKで編んだくつ下をうらやましがつてゐたので、太めの毛糸で編んだ。
 
おんなじ変はりゴム編みでもこちらはGarter Ribとちがつて楽しかつたなあ。編み進むにつれて市松模様がくつきりうきあがつてくるし。このくらゐの太さで編むのもいいやうだ。
 
最初はアルパカ100%の糸で編むつもりだつたけれども、結局アルパカと羊毛が50%ずつの毛糸で編んだ。これが案外かたい感じの糸で、糸選びはちよつと失敗したかなといつたところ。
あたたかいくつ下ができたのでよしとしたいがな。
 
そしてこれがいまのところ最新のくつ下。
 
Roza's Socks
 
編み方: Roza's Socks from Interweave Knits Spring 2007
使用糸: Regia Silk Farbe 070
使用針: 2.5mm 輪針 100cm
作り目: Twisted German Cast-on
踵  : Heel Flap あり
 
ゴム編みの種類がかはるところでほんたうはガーター編みが入るのだが、一足目を編む時にすつかり忘れてしまつてゐて……とほほ。でもまあこれもそんなに悪くないかな。つてそればつかりやね。
 
例によってくつ下は通勤途中にしか編んでゐない。そんなわけでここのところ一ヶ月に一足仕上がるかどうかといつた進み具合だつたが、このくつ下は二週間もかからずに仕上がつた。通勤先が変はつたからだけどさ……。喜ぶべきか悲しむべきか。ま、ものごとにはなにごとも陰陽ふたつの面がある、といふところかな。
 
Grumperina こと Kathy のweblogで見かけた時から、「これだっっ」てーんで雑誌入手直後に編み始めた。Regia Silkで棒針編みははじめてだが(ストレッチ編みはした)、これもまたいい。Silk Stocking といふと、「あしながおじさん」を思ひ出すなあ。ともだちが履いてゐるのを見て、ジルーシャ……ぢやなくてジュディが「どうしてもほしい」と思ふんだよね。みせびらかしたがつたりね。Regia Silkには絹は二割程度しか入つてないが……まあ気分の問題だよ。
 
これも単なる変はりゴム編みなんだけど、やはり編んでゐてとても楽しかつた。なんなんだらうね、Garter Ribのあの楽しくなさといふのは。ふしぎである。
 
このくつ下はまた編むね。今度はガーター編みを忘れないやうにしてね。踵もHeel Flapのあるこの形で編むね。ちよつと模様の入つた毛糸で編んでみたらどうだらう。
かういふことを考へてゐる時も楽しいのう。