連休はありがたい

 
先日200g紡ぎ終へたばかりだと思つてゐたブルーフェイスライスター。
今日、双糸にし終へた。あらあら、はやかつたね。
 
ところで意外なことが判明した。
最初のころ紡いだ方が太さその他一定してゐたといふことである。
試し編み用に先に70gくらゐ双糸にしてある分と、その後20gほど双糸にした分はほぼ3番手前後である。試し編み用は2.8から2.9番手、その後の20gは3.07番手ほどである。
ところがその後の100g (ほぼ50gずつ)はそれぞれ2.3番手、1.7番手だ。
むー。やつぱり時に往復五時間を超える通勤がこたへてゐたのかなあ……。
でも、最初の90gほどはかせにしてぶらさげた時によぢれたけど、後の100gは全然よぢれなかつた。ひよつとして撚り止めしなくてもいい? でもまあするけど、多分。
 
しかし……どこにどれを使ふかなあ。安定してゐることを考へると太い方をエヂングに使つた方がいい?
 
といふわけで、ブルーフェイスについては直近の方が安定してゐなかつたわけだが、でもやつぱり最近は太さに関して云ふと一定になつてきてゐる。少なくとも自分ではさう思ふ。
普通に考へると単に手が慣れてきただけといふことだらうとは思ふが、実は以前と明らかにかはつてきてゐることが二点だけある。
ひとつは、追撚しなくなつたこと。
もうひとつは、(なんちやつて)rolagを多用するやうになつたこと。
 
追撚をしなくなつたのは、まあ、これも慣れてきたからと云へるかな。以前はきちんと撚りをかけられてゐるかどうか不安で無駄に追撚してゐたが、最近は「これくらゐでええやろ」と思へるやうになつてきた。
 
(なんちやつて)rolagに関して云ふと、今まではスライヴァを使用することが多く、毛の流れにしたがつて紡いでゐた。紡ぐ時には撚りを入れ乍ら引いてゐるので必ずしも梳毛糸とは云へないが、まあ準備段階では梳毛糸を紡ぐ時の状態だつた、と云つていい、かな。
ブルーフェイスライスターを紡ぎはじめた時に、トップから房の長さ分(だらう)毛を引き抜いて、横に適度に広げ、くるくるつと丸めて「なんちやつてrolag」を作つてから紡ぐやうにした。特に意味はなかつたが、三角ショールにすることに決めてゐて、もともとさういふショールは首まはりに巻きつけることが多いから肌触りはやはらかい方がいいだらうと考へてさうした。
さうしたら、こつちの方が毛を扱ひやすかつたんだな、どうも。
もちろん何度も書いてゐるやうに毛の状態がすばらしかつたのが一番の理由だとは思ふが、でもこれまでとほりに梳毛糸を紡ぐ時の状態で紡いでゐたらそんなに紡ぎやすいとは思はなかつたんぢやないか。そんな気がする。
 
ちなみにそれまでrolagを作らなかつた理由は、まあひとつにはカーダーを入手したのが今年に入つてからだつたから、といふのもあるけれど、「rolag」といふ書き方をしてゐることからもわかるかとは思ふが「ローラッグ」といふことばを使ひたくなかつたからである。日本語的にあまりうつくしくないからだ。さう感じるのは自分だけかと思つてゐたが、「ローラクス」または「ローラックス」と呼ぶ人があることを知つて「さうでせうさうでせう」と心強く思ふやうになつた。
「ローラッグ」がなんで日本語的にダメなのかといふことについては、「ベッド」とか「バッグ」とか「ビッグ」を通常は「ベッ」「バッ」「ビッ」と発音することからもわかると思ふ。
スピンハウスポンタさんではrolagのことを「篠とも呼ぶ」と云つてゐるので、心の中では「これは篠。篠だ」と念じてゐるが、人によつては「篠は羊毛には使はない」といふ意見もあり、まあ通じないんぢや意味ないしなあ、とちよつとあきらめ気味。辞書によつては「篠」は「スライヴァのこと」と書いてあるものもあるしね。
 
まあつまらないこだはりはさておき、こつちの方が紡ぎやすいわけで、以来「なんちやつてrolag」を使ふことが多い。
 
Merino/Tencel 50/50
 
これはメリノとテンセルが五割ずつのやはりトップ(ローヴィング、かのう)をちよつとずつ引き抜き乍ら「なんちやつてrolag」を作りつつ紡いでゐる。細く紡いでナヴァホ撚りするつもりだつたが、あんまし細くなつてないなあ……。ナヴァホ撚りするつもりなのは、色のためといふよりはくつ下を編みたいからだつたりする。
 
これまでほとんどの毛はアナンダ吉祥寺店の店頭で購入して来たし、さうでなくても必ず店先で実物を見てから手に取つてきたが、これはCrown Mountain Farmsで入手したもの。
一時2kgを超えた自宅の毛も2kgをきつたし、いいかなつて。
といふのは云ひ訳で、ほんたうは化繊混を紡いでみたかつたわけね。
 
それにしてもほんたうに連休はありがたい。これまで手をつけられなかつたものに着手できたし。双糸にする作業も終はつたしな。