やめられないとまらない
長いこと本屋で手に取つては買はうかどうしやうか悩んでゐた「エストニアで習ったレース(asin:4579112733)」を買つたのが木曜日。
金曜日の夜帰宅してから、突然トライアングルショールを編みはじめてしまつた。
Regiaのケイフ・ファセット糸を3/0号で編んでゐる。写真は一玉編み終はつたところ。
本に掲載されてゐるものはオステルヨートランドの段染め毛糸を使用してゐる。
これが一度編み始めるとなかなかやめられない。
長編みとくさり編みの連続なのだが、なんだらう、とにかく手を止められないのである。
「あともう一段、あともうちよつと」と思ひながら、延々編みつづけてしまふ。
うーん、リズムがいいのかなあ。ちよつと変則な五拍子といふか。チャイコフスキーの「悲愴」の第二楽章といふか。「悲愴」の場合は、あれ、ワルツの変拍子みたやうな感じなんだよね。ワルツだと軸足が左右入れ替はるところ、拍子をちよつと変へることで同じ足が軸になるやうになつてゐるつてーか。
閑話休題。
すでに二玉めも終はらうとしてゐる。
どうしたんだ、このハイペースは。むむむ。
編みながら三角形の一辺にスカラップ模様の縁編みができるのが楽しい、といふのはあるとは思ふ。
かういふのつて、のらない気分のときはきつと全然編めないんだらうなあ。今回はたまたま今の気分と一致したのだらう。先日もかぎ針編みをしてゐたからかも。
この毛糸はRegiaの毛糸にしては編み上がつた直後からかなりやはらかいし、棒針で編む分にはとくになにも思はなかつたが、かぎ針で編むのにはあんまり向いてないかも。あるいは針のサイズと合はないのかもしれない。編みながら「もうちよつと大きい針でもうちよつとゆつたり編む方がいいなあ」と思つたりもした。
実はこれを打つあひだも、「ちよつとだけ」「すこしだけ」と思ひながら編んでゐたりする。
Mindless Crochetをお求めの向きには是非。
Mary Konior
現地時間の16日、Mary Koniorが亡くなつたさうである。
Tatting with Visual Pattern (asin:0713488026) は、多分、一番よく手に取るタティングレースの本だ。
一番多く作つたことのある栞は "Black Magic" だと思ふ。
たれのweblogだつたか失念したが、「Mary Konior もネットに出てきてくれるといいのに」といふやうな意見があつた。
そんな日も来るのか、と、思つたりもした。
もうそれもない。
今はただ、心からご冥福をお祈りするばかりである。
マフラーはもういらない
そのはずなのに、できあがつた。
かぎ針編みのマフラー。
毛糸: Puppy New 4ply Col.421 だいたい5.5玉
針: 2/0, 3/0, & 4/0
本: みんなの、まきもの50(asin:4579112644)
デザイナ: 青木恵理子
着手: 2010年1月2日
完成: 2010年1月11日
結局模様を14回くりかへすところ、16回くりかへした。どうやら手が若干きついらしくて、それで本にある5.5玉くらゐになつた。
昨日「ふたまきのはずなのにひとまきにしかならない」と嘆いてゐたが、それも解消された。ふたまきできるぞ。あたたかいぞ。
ただ、やはり手がきついので、編地があまりやはらかくない。有り体に云へば、かたい。
まあでも、使つてゐるうちに、多少はやはらかくなるかな。
針のところを見るとわかると思ふが、このマフラーには三種類の太さのかぎ針を使ふ。
細い2/0号で最初と最後の長編み二段を、太い4/0号で各模様の一段めを、3/0号でその他全体を編む。
それで形が整ふやうにできてゐるやうだ。
実にすばらしい。
最初は「針をいちいち持ちかへるのは面倒だなあ」と思つてゐたが、それほどでもなかつた。そもそも普通に編んでも一模様に一時間くらゐかかつたし。結構間違へてほどいて編み直したりしたから、時間がかかつてゐる。
……といふことは、このマフラーに最低でも十六時間かかつてゐるといふことか。
ははあ。
この長さのマフラーを編むのは久しぶりだ。
ここ数年、マフラーといつて、短いものか、あるいは輪つかそれもメビウスものばかりだつたからなあ。
普段使ふのもメビウスものが多い。結び目がないからなあ。マフラーの結び目を外に出すのがいやなんだよね。とくに後ろに回すのがいや。背後から襲はれたりしたら、抵抗できないからね。
それにしても。
もうこれ以上マフラーは必要ないはずなのになあ。
なぜ毎年毎年マフラーを編んでしまふのか。
むー。
どうせなら手袋でも編めばいいのに。あるいはミトンとか。
と、他人事のやうに思ふ。
思ひながら、毎年毎年数本ずつマフラーが増えてゆく。
なんでなのかなあ。
理由のひとつとして、この「みんなの、まきもの50(asin:4579112644)」のやうに、編み心をそそる本が毎年出版されるせゐ、といふことも考へられる。
つて他人のせゐにするやうぢやあなあ。
ハムレット的難題
先日の写真は異様に色が飛んでしまつてゐるが。
まだ編んでゐる「みんなの、まきもの50」の21番。
残すところあと一模様。
しかし悩んでゐる。
もう二模様くらゐ、追加した方がいいかなあ。
「みんなの、まきもの50」には、amazonのカスタマーレビューにもあるとほり、「ひとまき」「ふたまき」「まかないまきもの」といふカテゴリーわけがあつて、えうは短いもの、長いもの、輪つかとかその他の形のもの、といふやうにわかれてゐる。
21番は「ふたまき」、すなはち長めのマフラーなんだが。
んー、どうやら手加減の関係で、そんなに長くなつてゐないんだなあ。
方眼編みで、これまた手加減のせゐだとは思ふが、そんなにやはらかい編地でもないので、ひとまきだとすかつと寒さうだし。
あと二模様、いや、毛糸のあまり具合だと一模様がいいところかなあ、でも、伸ばさうかなあ。
それとも端は短くなるけどこのままでふたまきにしてみるか。
悩むなあ。
あと一模様なら、今晩中に編み終はる。
さうすると、明日から新たなものに着手できる(あるいは現在編みかけのほかのものにかかることができる)。
だつたら編み図とほりにあと一模様だけ編むことにするか。
それが問題だ。
差別のない世界
冬休みになつた途端、かぎ針編みがしたくなつた。ここしばらくかぎ針を手にしてゐない。
そんなわけで、久しぶりに編みはじめてみた。
編んでゐるのは、「みんなの、まきもの50」の21番。デザイナは青木恵理子とある。Puppy New 4plyを2/0、3/0、4/0号で編む。
方眼編みは苦手なのだが、この手の編み方は実はかなり好き。横に長いし、長編みも多いから結構時間がかかるんだが、駅伝を見たり「ラブプラス」をしたりしながら編んでゐる。
棒針編みもいいけど、かぎ針編みもいいよなあ。
棒針は棒針、かぎ針はかぎ針つてはつきりわかれてゐる環境に育たなくてよかつたなあと思ふ瞬間である。
ほんたうは、棒針なら棒針、かぎ針ならかぎ針を極めた方がいいのかもしれないとも思ふ。
しかし、まあ「極める」つて、無理なんぢやないかとも思ふし、楽しければいいか、といふのが、正直なところだらうか。
一応、寒いうちに完成させたいと思つてゐる。
こんなものも作つてゐる
毎年恒例の初芝居。芝居見物にこんなものを持参するのはやつがれだけか。
もともとは1/5サイズの人形用にヘッドドレスのやうなものを作つてゐたのだが、1/6サイズになつてしまつたため、ビーズがあまつた。それで作りはじめたもの。最近の本ではなくて、「華麗なるレース タッチングレース」に載つてゐるものに近いかも。ビーズの数とか、その時の気分で入れたからな。
糸は先月南座に顔見世を見に行つた際に購入したもの。淡く水色がかつてゐていい。オリヅルの絹穴糸より結びやすい。糸が割れにくいからかな。
1/5サイズ用は今後リヴェンジするつもり。
肝心の芝居は初日といふのに、大変にこなれてゐてびつくり。例年セリフの入つてない役者がゐたり、大道具の転換にもたついたりするのに。
初日に見に行つてよかつたかも。
